ミニレゾのミカタ

『ニートのいずみくん』の日記的なログ

人はホンレンソウでパワフルになれる。

母には「能ある鷹は爪を隠すんだよ」と言われ、他界したおじいちゃんからは「お前は頭を使っていきてかんとかんぞ」と言われて育てられてきました。

爪を剥き出しまくりにして大変だったこともありますが、こんな風な言葉で育ててくれたのは、本当にありがたいことだなあと今では思っています。当時は、「はいはい、また同じこと言ってるね」って思ってました笑 

 

そんなひねくれ坊主は、ひねくれたまま大きくなったもんだから、結局のところ、頭もぼうっとしてのんびり生きてきたんです。

 

でも、今こそ、その言葉たちの力を信じて、信じて借りて、ひとつずつ現実に向き合っていく必要があるのかなと思えてきました。

 

爪を隠しながら、今の現状をうまく切り抜けるにはどうしたら良いか、考える。

 

今の職場には、どうやら冷静でない人があまりにも多くて、何でもかんでも愚痴を聞かせていただくことが多い下っ端としては、とても心苦しい限りなのです。

 

僕は、誰の味方でもありませんし、誰の敵でもありません。同じ企業体に所属するメンバーであって、本来、下っ端ではありません。今はなんだか、新人教育のためではなく、ただの派閥争いに巻き込まれてしまった感じで、少し参ってしまっていました。

 

ところが、お互いの愚痴を聞いているうちに、なんとなく事態の本質が見えてきたのです。

 

それはコミュニケーション意欲のなさ。

 

職場トラブルや退職理由の多くが、人間関係やコミュニケーションに関連したことであるというのは、よくある話ですよね。

 

そんな現状が、まさに現実として僕の目の前に起こっていたのです。

 

だからまずは、自分自身がコミュニケーションをとるようにしました。コミュニケーションと一口に言っても、僕の場合、みんなが面白がるような話をしたり、仕事論を語れるほどの人でもないので、雑談といった類のものは、なかなかできません。

 

そこで、働く人ならよく聞く「アレ」を実践してみました。報告・連絡・相談。そう、いわゆるホウレンソウです。と言っても、それぞれの違いはよく分からませんが、なんとなくのニュアンスでやってます。

 

あえて当てはめて考えるなら

「今日は、〇〇くんが、△△くんとよく喧嘩していました」というのは報告。物事が起こった瞬間以降に、仕事仲間に伝える場合は、これにあたるかとおもいます。

それから「〇〇さん!私、今××くんのことで手が離せなくて、すぐに戻れません」みたいな、進行中のことで現状を伝え合うのが連絡。

最後の相談は「〇〇さん、今では空いていますか?もし大丈夫なら、××くんの対応を手伝ってもらえませんか?」みたいなのが、相談。これは、確認とも言えますね。

 

こんな感じな気がしています。

 

とにかく毎日、これを繰り返しています。自分だけが分かっている状態ではなく、必ず同じことを知っている仲間を増やす感覚。そうすれば、何も分からない僕は、ちゃんと物事の判断を他の人に委ねられる。

仕事仲間の人は、ホウレンソウをする理由の一つとして、責任を上司に預けるためとも言っていました。

特に僕のような新人は、なんとなくで判断してしまいがちですが、ちゃんと確認をしてホウレンソウをしてから物事を判断することによって、自身だけの判断ではなく、きちんと会社の上の人が判断したことですよと言えるようになります。それが言えるというのは、とても重要なことで。

 

これがちゃんと言えるということは、ちゃんと仕事仲間とコミュニケーションを取っているという証拠だし、仕事仲間とコミュニケーションをとるというのは、考えているほど簡単なことじゃなくて、想像よりも身体と頭を働かせないといけない。「確認しました」「ホウレンソウしました」と言えることは、それを日々実行できていることの証明だから、とても大事。周りの信頼を得ることにもつながります。

 

これは上司から教わったことと自分で気づいた部分がある。上司も普段から「ホウレンソウしっかり」って言ってるけど、派閥同士でのことは、完全に諦めてる感じだった。

 

でも、僕が仲介として、互いのことを互いのもとにホウレンソウすることによって、少しずつ双方の職員同士が顔を合わせて話そうという気持ちをもてるようになってきていて、よかったなあと思う。

 

これは大きな成果で、自分の仕事への意欲につながる出来事。

 

今までは「仲良くやればいいのに」とか「大人って大変だね」とだけ思ってた(今も思う)けど、そうではなく、指摘やアドバイスをして当人同士を変えようとしたり、なんとなく素知らぬふりをしたりするのではなく、自分が取り次ぐ。

 

取り次いで見せることで、覚えてもらう。一緒にやる。とことんホウレンソウをして伝え合う。そして、それは誤解だということは伝える続ける。

 

ただそれだけで、流れが変わる。

変えようとしなくても変わる。

 

変わったのは、僕がホウレンソウという手段を通して、他者とコミュニケーションをとるようになったこと。

 

それが一番大きい。

 

僕は今、体力も権力も地位も名誉も支持される信頼も能力も何もない。だけれど、自分自身と話せる言葉と状況を把握できる力があって、それを組み合わせれば、ちゃんと仕事ができる。

 

そんなことがわかった。

これは大きな発見。

 

あとは、それが周りの困っているというニーズに合うかどうか。結局は、人の役に立って、ありがとうって言ってもらえるとことができれば、それが一番いい仕事なのかもしれない。