いじけたミニレゾ、海より唄う。
いじみ。
貝みたいな名前ねって。
いじみ、いじけた みにれぞ。
海より唄う。
ぼくは今、とてもいじけている。挫けている。心がもしも真っ直ぐな棒みたいなものなら、折れているに違いない。
もはやどんな言葉を発せば良いのかわからなくなっている。あまりにも美しく清らかで無垢で、それだけに残酷さを孕んでいた。
いかに自分が、狭く、薄く、浅いところにいるのかを知った。それゆえに、パートナーに対する僕の日々の行動を省みては、大変な申し訳のなさを感じている。
それなのに、それなのに。
「どんなあなたでも、生きていて」
「その呼吸をやめないで」
「あなたが歌えば地球が笑う」
そんなことを言われたのは初めてでさ。
僕はまた泣いてしまったんです。
本当に心からありがとうって。
ありがとうって気持ちだよ。
いじみの涙は、すーっと頬を伝って。
あごのあたりでとまって。
すーっと右足の親指に落ちた。
いじみの涙は、巡ってゆく。
きっとこれもあるべくしてあったのだ。
そう思える時がくる。
さっきも書いたけれど、もはやどんな言葉を発せばいいのか分からない。昨日は職場でほとんど言葉を発することができなかった。
言葉すらも出てこなかったんだ。発したいという気すらも起きなかった。
それでも、あのときのことを生きているうちに、生きている言葉で記しておきたいから、もうしばらくは「いじみのまま」だね。
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僕は、唄う。
この海の音とともに唄う。
ありがとう
うれしい
かなしい
おこっている
ごめんね
あいしてる
ことばにして分け隔てられるようなものではないけれど、とても曖昧なことだけれど、唄にすれば溶けてゆく。
唄おう、心のままに。
自分のままに。ミニレゾのままに。
昨日は敬老の日だったからパートナーのおばあちゃんに向けて、うたを唄った。みじかい歌だけれど、届いてくれるといいなあ。
ミニレゾ